地域貢献2015年10月20日

くまもとTOMATOプロジェクト 第2回フューチャーセッション

10月13日(火)、「くまもとTOMATOプロジェクト・第2回フューチャーセッション」をCPDセンターで開催し、約25名の学生、職員が参加しました。

前回のセッションで、農産物のブランディングには産地のイメージや、商品の背景にある物語性が不可欠ということが判りました。

そこで今回は、八代市を拠点に「はちべえトマト」の生産、普及の第一線で活躍されている、県の「くまもとふるさと食の名人」でもある食育ソムリエ・山住久美子さんを講師としてお招きし、「はちべえトマト」にまつわる様々な「物語」をお話ししていただきました。

 

 

 

結婚を機に農業に携わることになった山住さん。まず取り組まれたのはトマトの売り上げ向上。売り上げを伸ばすためには、購入者でもある同じ女性の方が向いている!ということで選果場利用組合の中で女性部を立ち上げ、販売促進活動を始められたのが平成13年。しかし、活動当初、基本的な接客マナーや連携不足を痛感し、参加者の資質を高めるため販促活動用のマニュアルを作り、メンバーが楽しんで参加してもらえるよう日々ブラッシュアップされているそうです。

tomato_034次に取組まれたのはトマトの消費拡大に向けたトマト料理メニューの開発。ここでも重要なコンセプトは「手早く出来て美味しい」という主婦ならではの目線。

八代市内の学校での調理実習等を通じて「トマト料理」が広まり、今ではプロも参加する料理コンテストも開催されています。紹介されたメニューは誰でも作れそうで本当に美味しそう!(メニューはこちら

 

 

台風学校での活動を通じて、改めて「命をつなぐ食育」の重要さに気付かされたという山住さん。次は紙芝居を通じて、子供達に「はちべえトマト」に込められた生産者の思いや苦労を伝える活動を始められます。(このバイタリティが凄すぎです)今回はさわりの部分だけ読んでいただきましたが、よく通るいい声!

紙芝居の中で、トマトの天敵として台風が描かれていますが、実際、台風によって倒れされたトマトを見て「痛かったろう」と泣いてしまったこともあるそう。生産者ならではの愛情を感じるエピソードでした。

 

講演後、「なぜ八代でトマト栽培が盛んになったのか?」との質問に、真っ先に挙げられたのは「球磨川」。収穫後の畑に球磨川の水を引き入れ土を洗浄することで、連作しても丈夫なトマトが育つそう。こうした仕組みの無い土地で連作すると、数年で土が痩せ収穫量が落ちてしまうそうです。

2つ目は、八代も玉名も干拓地のため土壌のミネラルが豊富でトマトの栽培に適していること、3つ目は、どんな難しい品種のトマトでも育てる農家のたゆまぬ研鑽と努力の賜物だそうです。

そのほか、昔はトマトを雨から守るため、雨が降る度にハウスの屋根に上って手で開け閉めしていたのが、現在は上らずに開閉できるようになったことや、以前は各戸で箱詰めしていたのを、選果場で一括して箱詰めすることで負担が軽減されたこと等も技術革新となり作付面積が広がったそうです。

 

イエローガードまた、八代は、全国でいち早く「イエローガード(防蛾灯)」を取り入れ減農薬に取組み、安心安全なトマトを安定して供給できることも大きな強みになっており、実際、八代のトマトの収穫量によって全国のトマトの流通価格が決まるそう。

「量は力!」という言葉に、八代のトマト農家としての自信とプライドがうかがえました。

 

 

山住さんが結婚された頃、農家の嫁は、家事・育児・農作業の全てを任されていた時代。「自分の息子のお嫁さんにそんな苦労はさせられない」という事で農家経営の企業化にも取り組まれます。

お嫁さんには子供が小さい内は家事と育児に専念してもらい、その分も労働として給与を支払う契約を交わし、子供が大きくなった現在では奥さんに経営を移譲し、山住さんご自身が「被雇用者」になっている等、女性の就農や農業経営に関しても興味深いお話が聞けました。

最後は3つのグループに分かれ、今日の話を聞いて感じたことや気付いたことをポストイットに書き出し、5W1Hの分類法で整理し全体で共有しました。

 

 

 

 

八代のトマトに込められた様々な「思い」や「物語」が見えてきました!